CASE

少子高齢化や人口減少、子育て・教育環境の悪化、財政難など、
全国の自治体が今、共通の課題を抱えております。

これらの課題を公共サービスだけに頼らず、市民ひとりひとりが「シェア」しあうことで解決し、
自治体の負担を削減しながら、サステナブルで暮らしやすい街づくりを実現することが「シェアリングシティ」の目的です。

それぞれの街にあったシェアを。

「公助から共助へ」をスローガンに、今活動ではシェアリングエコノミー協会サポートのもと、
全国にその街らしいシェアリングシティを築くことで、21世紀の「地方創生」を目指します。

先行都市のご紹介

( 2016年11月24日「シェアリングシティ宣言」より抜粋 )

島原城をまるごとシェア!
シェアで観光地の刷新を目指す

古川隆三郎市長
長崎県島原市 古川隆三郎市長

 島原市は、長崎県南東部の島原半島に位置し、島原城、武家屋敷などの旧城下町の街並み、有明海の豊かな海産物や農産物、自然に湧き出る湧水群、そして温泉に恵まれた、素晴らしい観光都市です。

 しかしながら、25年前の雲仙普賢岳噴火災害以来、観光客の落ち込みが進んでおり、現在では観光指令塔がない状態で、どのようにするか策を考えていた最中でありました。そのようななか自治体では、観光に携わるあらゆる方々と論議を重ね、この度、島原城を長年にわたって経営をしてきた一般社団法人・島原城振興協会をはじめ、観光協会、土産品協会、温泉旅館ホテル協会、こういったすべての組合に一度解散をしていただき、本年10月より、新しい組織として「株式会社島原観光ビューロ」という、DMOを目指した新しい会社での運営が始まりました。

 この団体については、これまでの従業員を引き継ぐ形で、37名が、取締役以下、一丸となって新しい観光のあり方を模索しているところであります。今後、この島原観光ビューロを通じて、まず「観光を手入れする」というキーワードのもとに、新サービスを生み出していくこととなります。

 まずは、「スペースマーケット」さんと連携し、例えば、島原城を「シェア」することで、島原城の天守閣をどのような形で活用できるのかを探ります。第三者の方に、これまでにない島原という観光地を大いに活用していただきたいと思っております。また、そういった取り組みによって、これまで達成しなかった使用料や入場料に代わる、新たな観光施設経営として、大きなインパクトを与えていきたいと考えております。

 また、島原市内における魅力的な体験型コンテンツを充実させるために、「TABICA」と連携して、市民がつくる体験型ツアーを提供していきたいと考えております。特に今インバウンドで東南アジアを中心とする外国人の方が多数お見えになってますので、こういった方々に満足していただくためには、これまで行政が考えてきた以外の多様な体験型のプログラムを提供することが広がりにつながると考えております。

 株式会社島原観光ビューロとシェアリングエコノミーの連携と通し、市民も主体的に参加する新たな観光推進体制を構築し、観光地としての島原市全体の魅力を向上させてまいります。またこれを端緒といたしまして、行政が関わる各分野においてもシェアリングエコノミーの導入も余地がないか検討し、「公助から共助へ」という新たな地域のあり方について考えていきたいと思います。

人口流出に歯止めを!
インターネット活用による仕事の創出

横尾俊彦市長
佐賀県多久市 横尾俊彦市長

私はシェアリングシティに大変大きな可能性があると感じています。たまたまこのひと月の間に、北京と、シリコンバレーに行ってまりました。両方のエリアに行って感じたことは、IoTの活用が日本より進んでいるということでした。宅急便とアマゾンのネットワークを使ったサービスがどこにでもあって、北京のひとはほとんど買い物せずネットで購入して届けてもらうのが普通になっているようです。そこかしこにシェアリングの自転車が置いてあります。その他にも、インターネットを駆使して様々な経済が動き出しています。こういった可能性は、たとえ地方でも大いにあると感じます。技術やスキルを持っている方が、それを提供して新しいエコノミーに参加して、例えば仕事として収入を得たり、自己実現を達成するなど、地方でも展開していけることは様々です。

まずひとつ、クラウドワークスと連携して、働きたいけど働けない人をターゲットに、インターネットを活用して在宅でもできる仕事を創出していく。これらの活動のために、「ワーキングサポートセンター」として専用スペースを、駅前に位置する公共交流センターの前に立ち上げました。ここを拠点に、若者子育て世代向けはもちろん、ITリテラシーの低い高齢者に対してもクラウドソーシングによる仕事を提供し、住民満足度を高めてまいります。
また、「TABICA」さんと連携して、新しい参加型・発信型のクラフトワークや日本の文化体験を楽しんでもらう。実際、旅爆買いよりも実は濃厚な体験を旅行に求めているというトレンドが高まっているようです。

このように、すべての可能性を探りながら、NPOとも協力しながら、公民連携の共助型の新たな公共マネジメントを進めてまいります。

都市部から中山間地域まで、
全国の課題を凝縮した市におけるシェアの活用

鈴木康友市長
静岡県浜松市 鈴木康友市長

浜松市は平成17年に12市町村が合併いたしまして、政令指定都市に移行いたしました。広大な面積を有しており、全国で2番目に広い市となっております。長野県の県境に位置しており、実は地域の半分近くがまだ「みなし過疎」に指定されている、政令指定都市としては際立った特徴のある地区でございます。
ですので、東京大学の都市工学者・大西隆教授が「国土縮図型都市」と名付けるほど、都市部から中山間地域まで、あらゆる地域を包含した市であり、全国の市町村が抱えるほとんどの課題を、我々は持っているといえるのです。

また、膨大なインフラも所有しており、公共施設だけで2000以上、道路は8600km、橋も6000橋を抱えております。ということで、いち早くファシリティマネジメント等にこれまで取り組んできましたが、公共施設等の統廃合だけではなく、これらの有効活用まで今後はやっていかなければいけないということで、全国の課題を凝縮したような浜松市の課題に対応していくためには、シェアリングエコノミーは、非常に役立っていくだろうと、考えております。

まずは今、中山間地域の活性化から取り組んでいこうと思っておりまして、「TABICA」さんと連携し、中山間地域の様々な取り組みを体験型旅行として発信していただいております。ひとつ、佐久間町という地域に「NPO法人 がんばらまいか佐久間」という団体がありまして、ほとんどの佐久間町の住民が会員になり、地域活性化に取り組んでいるのですが、その地で盛り上げようとしている「蕎麦」に着目し、「蕎麦打ち体験」をコンテンツにしております。またもうひとつ、龍山村という地域の名産である「こんにゃく」を活かした、「こんにゃくづくり」もコンテンツとして提供しております。まだまだ体験型旅行のできるコンテンツが沢山ございますので、今後もTABICAを通じた発信を充実させたいと思っております。

さらに、浜松の有り余る公共施設や民間が持っている施設を有効活用すべく、「スペースマーケット」さんと連携し、スペースとニーズのマッチングを進めてまいりたいと思います。またそれに伴い、今年の4月から、若手の職員をスペースマーケットさんに出向させており、ベンチャー魂とシェアリングエコノミーの真髄を学んでおります。彼らには今後、シェアリングシティ推進人材として大いに活躍してもらいながら、自治体の方々、会員の方々と一緒になって、どんどんシェアリングエコノミーを普及させていきたいと思っております。

シェアリングでMICE誘致!
ICTとシェアによる新しいマッチングを追求

熊谷俊人市長
千葉県千葉市 熊谷俊人市長

千葉市は以前よりICT(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー)の活用でマッチング等に取り組んでまいりました。
例えば、道路など公共インフラの不具合があったときに、市民の方々がスマートフォンで写真やムービーを撮り、アプリでアップロードすれば、所管する部署がすぐに対応し、報告とともに対応後の画像をスマホで通知する等の取り組みを行っており、このような形で市民の方々の「目」と「チカラ」を市のマネジメントに活用してまいりました。私たちが目指すところは「スマートシティ」であり、市民の方々の「目」と「チカラ」を様々な形で活かしていく、そして、さらにはそれを進め、市民同士の様々なシェアリングへとつなげていく、これこそが千葉市の大きな戦略のひとつであります。
そうしたなかで、「シェアリングエコノミー」が技術革新とともに、いよいよ色々な形で出来る時代が到来したと考えており、私たちも国や事業者の方々と、まずはできることから始めていきたいと考えております。

例えば今、国際会議や国際展示会など、「MICE」誘致の都市間競争が激化しており、幕張メッセを抱える千葉市は、MICE開催地としての魅力向上に努めることが不可欠となっております。そうしたなか、幕張メッセに訪れる多くの外国の方のために、市内にあるユニークベニュー施設の利用を促進しておりますので、「スペースマーケット」さんと連携し、地域の方々とのマッチングに取り組みながら、経済効果を高めていきたいと考えております。
千葉市は東京からも近く、都市部、海辺、里、様々な資源がありますので、ローカルMICEという形の中で、これらを求める人たちに有効活用していただきながら、今後スペースマーケットさんと共に、経済波及効果の検証なども行っていまいります。

また、以前から発行している体験型観光プラン「千葉あそび」、これは大変人気のある企画を提供しているのですが、この千葉市ならではのオリジナリティある体験プランと、「TABICA」さんの連携の検討も進めています。
これからも私たちはシェアリングを通じて、都市としての付加価値を高め、面白い体験・面白いマッチングが生まれるまちを目指していきたいと考えておりますので、今後の取り組みをぜひ見ていただきたいと考えています。

過疎化地域に「子育てシェアリング」
産みやすく、育てやすい魅力的な街へ

藤井延之副市長
秋田県湯沢市 藤井延之副市長

湯沢市は秋田県の最南端に位置する、人口5万人弱、面積800平方キロメートル弱の豪雪地域です。そんな「ど田舎」の自治体が、何故シェアリングエコノミーに興味を持っているのかと不思議に思われるかもしれません。

その背景としまして、今まさに深刻な人口減少に直面しており、新しい取り組みにどんどん挑戦していかなければならないという気概を持っていることが挙げられます。人口減少とシェアリングエコノミーの関係について、人口増加を辿る過程においては、社会では縦割り化や個人主義が浸透していたかと思いますが、逆にこれから人口減少が続くなかにおいては、時計の針を戻すかのように、これまで当たり前のようにしてきた助け合いや私物のシェアというものがどんどん広がっていくはずだという可能性を感じながら、現在、シェアリングシティとしまして、大きく2つの取り組みを進めております。

まずひとつめは株式会社AsMamaさんと協力した「子育てシェアリング」という事業です。子育てシェアリングは、子育てを支援してほしい家庭と子育てを支援したい人たちを結びつけるオンライン上のプラットフォームでして、こうした事業と提携しながら、例えばママ友同士の交流会を開催したり、子育てシェアに関する講演会を開催したり、あるいは市内の商工団体と連携したり、と相まって地域全体として湯沢市が子育てに優しい街だというブランドイメージを目指している最中です。
政府でも進めております「地方創生」の取り組みのなかでは、やはり子育て環境をいかに充実させるのかといったことが非常に大きな命題となっておりますが、子育て環境という面では、もちろん給付等をはじめとした経済的支援もさることながら、一方で、出産から入学卒業、成人式まで、様々なイベントを地域ぐるみで育てているような地域ほど、経済的支援がそこまで手厚くなくても、かなり出生率が高いというような自治体もございます。私たちは、AsMamaさんと連携しながら、地域で誰もが子供を地域の財産として考える、困った時に助け合う、そんな街を目指し、出生率向上を目指していきたいと思います。

また、ふたつめの取り組みとして、「スペースマーケット」さんと連携した「ユニークスペース」の新たな活用方法の発掘を進めております。例えば廃校や古民家など、ありあまる様々なスペースをこれまでには考えられなかった方法で活用してもらい、新たな目で地域の魅力を発掘してもらおうという観点で、シェアリングエコノミー領域を非常に有意義であると感じております。
今後も様々な領域でのシェアリングエコノミーの活動を通して、これから先の時代に必要な地方行政・地方自治体のあるべき姿を模索してまいりたいと考えております。

あなたの街もシェアリングシティにしませんか?